高麗人参の栽培方法について

1.高麗人参の土壌づくり

Q.高麗人参を一度収穫した後は、その畑はしばらく使えないと聞きました。どれぐらいで再収穫できるようになるの?

まず、高麗人参を栽培し、収穫した畑では、その栄養分の多くが失っていて、すぐには次の高麗人参を栽培することは難しいのです。

栽培する良質な畑に戻すには最低約8年間程度寝かす必要があります。

そこから土壌づくりのため、平均2年間程度費やすこともあります。(合計10年)

土壌を肥やすためにはトウモロコシやライ麦等をそだてて茎葉ごとトラクターで切り刻み、栄養がたくさん詰まった良質な土壌を作りこみ、豊かな環境・土づくりも必要です。

また、高麗人参を栽培するためにはある程度、水分が含んだ土壌、水はけがよいだけでなく、乾いた風通しのよい気候で比較的降雪量も少ない環境の場所が好まれます。

湿度が極端に高かったり、温度が高過ぎたり低すぎるのも栽培条件としては難しくなる原因です。



2.高麗人参の植え付け

Q.歴史上、黒田官兵衛・孝高(如水)も高麗人参の発芽には失敗していると記されていますが、高麗人参の発芽ってそんなに難しいの?

植え付けには、まず植えつけるためのベッドの役割をする畝(うね)を作ります。

植え付けのための高麗人参の種は、通常4年成長させたものから7月中旬から下旬頃にかけて実が赤く成熟した時のものを収穫し使います。

種子の殻は硬く、胚芽がまだ成熟していない状態なので、植え付けてもすぐに発芽しません。(通常、発芽するまでには20ヶ月以上かかるといわれています。)

非常に長い期間を要するので、どうすれば発芽するまでの期間を短縮させるか時代の先人たちを悩ませました。

種の殻を開き、芽の生長を促進させる作業をし、胚芽を成熟させ、種の殻が開くようにするのです。

そうして、7月下旬頃から11月中旬頃までにこの処理作業を行っています。

種から発芽した苗は約1年間かけて成長させてからようやく時間をかけて豊かな土壌へ植え付けることになります。


3.高麗人参の栽培

Q.高麗人参の栽培で気を付けることは?

栽培中は日よけや風通しの調整、雑草除去など、子育て以上ともいわれるほど非常に手間ひまがかかります。

直射日光はもちろん、大雪、大雨、台風などの自然災害にも備えて対策しなければなりません。日よけや風よけ用の柵、天候などにも気を使いながら

土壌状態の確認も定期的にチェックが必要です。害虫の駆除や根の腐れしていないかも確認する必要があります。

そんな手間ひまかけて4年~6年(7年目では逆に栄養が損なわれることが確認されています。)もの歳月を要します。

並々ならぬ忍耐力が必要になってくるわけです。



4.高麗人参の収穫

Q.高麗人参の収穫時期を教えてください。

そうして何年もの間、大切に育てた高麗人参を大切に収穫します。収穫する際は、特に一番栄養が凝縮されている大切な根の部分は傷つけないように傷めないよう最善の注意が必要です。

ほとんどは手作業で収穫されます。

ほとんどは栄養分(ジンセノサイドなど)が豊富に含んだ4~6年目の根を収穫します。

(1年~2年期間の高麗人参はほとんど収穫されることはありません。)

(7年目は逆にその成分が損なわれることが多いので、6年目までが収穫の目処となっています。)

そうして長期に渡り栽培した高麗人参はそのほとんどの栄養分を吸い込んでいるので、収穫後のその土壌・土には

長期に渡り草木は育たないといわれています。

大地のパワーそのものを凝縮した高麗人参の神秘の力たるゆえんかもしれません。



5.高麗人参の加工

Q.紅参とは何ですか?

高麗人参を加工する工程は大きく「水参」「白参」「紅参」の3つに分かれます。

I.水参(すいさん)…収穫した状態の生の高麗人参のこと。加工する前の水分が80%近く含んでいる状態。料理ではサムゲタン(蔘鷄湯、参鶏湯)でよく使われる食材ですね。根の部分は苦みが多い。健康茶として利用されることもあります。保存食には向いていません。

II.白参(はくさん)…水参の皮を剥いて、水分量が12%以下になるよう乾燥させたもの。栄養成分のジンセノサイドは皮の部分に多く含まれています。皮をはがさない紅参に比べるとジンセノサイドの栄養成分は劣ります。

III.紅参(べにさん)…水参の皮をはがさず、蒸気で蒸した後、水分量が14%以下になるよう、紅・赤褐色になるまで乾燥させたもの。非常に堅く、長期保存にも向いています。

「ホンサム」、「こうじん」、「あかさん」、「あかにんじん」、これらはすべて「紅参(べにさん)」のことを指します。ジンセノサイドが豊富に含んだ高麗人参なのです。



6.高麗人参の加工品

①高麗人参の濃縮液・エキス類

 高麗人参の自然の力パワー、大地のめぐみ『高麗人参』をぎゅっと詰め込んだ、栄養(ジンセノサイド)満点・豊富な高麗人参の紅参を気軽に取れるように、少量で取りやすいよう栄養を濃縮させたエキスに加工した商品が数多く出ています。

②はちみつ高麗人参エキス

 食事・食べ物と一緒に気軽に取れて健康に良い飲み物など。紅茶。Ginseng tea。

③高麗人参のサプリメント

 水やぬるま湯で気軽に接種。ダイエット・健康目的など。

④高麗人参のお菓子

 キャンディ等。健康食品お菓子・おやつとして。





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